東北大学 社会にインパクトある研究 持続可能で心豊かな社会の創造

社会の枢要に資する大学

持続可能で心豊かな社会創造に気概をもつ人の育成

教育の本源
明治時代以降,大学においては、優れた母国語教科書を用いた「座学」による専門知識の教授が中心に行われてきたが,これは西洋文化をcatch upするには効率的で有効であった。他方,正解の分からない最先端の課題に対する,粘り強い努力の末に獲得される成功体験に基づく、たとえば東北大学の掲げる研究第一主義による「人間教育」という点では、これまで確かに多大な成果を上げてきた。
 だが、経済がグローバル化し、各国の相互依存関係が益々強まってきていると同時に、他方で新たな社会的な分断が生じ、貧困・社会的格差も広がりつつある今日、大学の果たすべき役割も自ずと変化してきた。こうした社会的諸問題と連動して、環境、エネルギー、少子高齢化といった問題も大きな影を落とすようになり、社会の持続可能性への信頼も揺らぎ始めているからである。こうした情勢に抗して、社会の多様な変化に対応し、かつ世界をリードできる人を育てることが現在の大学の最も重要な使命となってきていると言えよう。
 ところが、近年の大学の現状に関しては次のような深刻な懸念が生じてきていることも事実である。
① 学生の気質の変化や,少子化,進学率増により,大学における「教育の質」そのものが大きく変容してきているが、この歴史的変化のなかで大学はそれ本来の教育目的を設定し辛くなってきている。
② 「真理の探究」に必要な知的好奇心を涵養するには,過去に解明された内容を踏まえると同時に、「何を求めるべきか」の進取の姿勢の涵養が不可欠であるが、今日とりわけ後者の視点が劣化してきている。
③ catch upの時代が終焉し,心豊かな社会を創造するには,「広く豊かな教養に基づく、思考・判断・表現の総合的な能力」が必要となるが、そのような力を涵養するシステムが欠落している。
④ 学問の専門分化によって各分野は益々特殊化してきているが、たとえば環境問題など「世界的な規模で複雑化してきている課題」の解決には,人文社会科学に重きをおく統合的な学際性と国際的視野が求められている。そのための学際領域の基礎的知識の涵養がいまだ疎かにされている。
⑤ 評価の短期化に伴い「課題発見」の訓練が軽視され,知の体系的修得の余裕もない。そうしたなか、指導教授から与えられた課題の解決だけでなく,優れた「課題を設定する能力」が求められるが、そのための技能を開発する教育の場面が設定されていない。
⑥ 「新興学問分野の素養」を身に付けること(例: 生物全般,生命科学,ビッグデータ科学,人工知能など)が必須の時代になっているが、そのための教育システムの開発が停滞している。 ⑦ 社会の持続可能性に貢献が期待される「日本社会の育んできた伝統的な自然観や文化的価値観」を再検討して教育システムに組み込むことが必要になるが、その取り組みがなお立ち遅れている。  こうした課題や問題を解決するには,大学教育(内容・方法・意識)の抜本的な見直しと教員の意識変革が必要となる。東北大学においては、育成する高邁な人物像(ディプロマ・ポリシー)は目標としてある程度は設定されているにしても、そこへのアプローチは個々の教員の個人的な見解と裁量に委ねられており,結果的に統合的な成果として現実化されていないのが現状である。
 本プロジェクトは,大学に求められる「教育」そのものの研究を行うことによって,上記の課題の解決と実現にはいかなる教育の場が,そして内容と質が必要か,また教員の意識を深めるにはどうしたら良いかなどの諸点を中心的に究明し,その解決を図る。そして、最終的に「東北大学方式」と称しうる特色のある大学教育の理念を提示し,公正で、持続可能で、心豊かな社会をつくる気概をもつ人を育てる大学教育・教育システムの実装化を提言する。

プロジェクトの概要

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推進責任者| 高橋 満 教授(教育学研究科)

プロジェクトの資料

F-1グランドデザイン サムネイル
グランドデザイン(PDF)
F-1研究・実践集 サムネイル
研究・実践集(PDF)
F-1プロジェクトメンバー一覧 サムネイル
プロジェクトメンバー一覧(PDF)

プロジェクトの進捗状況

2016年7月29日 社会にインパクトある研究のウェブサイトを開設し、本プロジェクトの題目、理念を公開しました。

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